COMMENT

誰もが弱くて脆い。
誰もが正しくないし、
でも間違っていない。
完璧は存在しない。
一面的な部分を切り取って解釈できてしまう社会だからこそ、
見失いそうになることが綺麗じゃなく描かれていた。
−枝 優花(映画監督・写真家)

主演の萩原みのりの演技は凄まじく、
さらに後藤剛範と並ぶと、
何かとてもやばい、
異様な雰囲気に満ち満ちていた。
ふたりにじっと見入ってしまう作品だ。
−内田英治(映画監督)

俳優たちが全員魅力的であるのと同時に、撮影と編集の端々に瑞々しさが溢れている。
ともすると露悪的な物語になりかねないところで、ギリギリ踏ん張って、力強い物語を成り立たせている宮岡監督の力量に恐れ入りました。
一人でも多くの人に監督・スタッフの才能とキャストの熱が届いてほしい作品です。
−中川龍太郎(映画監督)

登場人物がみんな過去に生きている。
少しずつ炙り出されていく過去と、いたずらに進んでゆく現在。
その歪みに耐えきれなくなった妹姉の末路がなんとも悲しい。
萩原みのりさんの圧倒的な存在感。
柊瑠美さんの儚げであやうげな姉の裏の顔にぞくっとする。
彼らは限界まで歪みきって、ようやく現在に追いつけるのかもしれない。
−穐山茉由(映画監督)

恐ろしい……!
「怖い」作品を誰よりも愛す宮岡監督が撮ったヒト怖映画の最前線!
良い人、悪い人で切り分けることができない混沌とした人間群を描くイヤ〜な映画!(超褒め言葉です)
でも……これだけは言わせてください。
宮岡監督は僕の知る人間の中でもトップクラスに入る良い人です!!!
−ジャガモンド斎藤正伸(映画YouTuber)

全員、思い切り殴りたい。
久々に映画を観て負の感情が芽生えた。
脚本のマキタさんの徹底した視点と、宮岡監督が人間の醜いところを肯定せず冷静に見つめた結果だろうか。
そして、何より俳優陣の熱演。
怒りが湧いたのは、恐らく自分の内部にも存在する認めたくない恥辱だからか。
こう在りたくない。自分はどういう人間で居られるだろうか。
結構真剣に悩む自分が居ました。
−戸田彬弘(映画監督)

12年前の舞台を観た直後の感情が鮮明に蘇った。
吐きそうになった感覚を。そして宮岡監督と同様に映像化したいと思ったことも。そして勇気がなくてできなかったことも。
過去に囚われている登場人物達と同じ様に、私もこの舞台に囚われていた。だけど宮岡監督の映画化した本作を観て少し報われた。
この映画で初めて「成れの果て」に触れる観客の鑑賞後を想像して少し(いや、かなり)ワクワクしている。
−頃安祐良(映画監督)

カットの一つ一つから、どうしようもなく映画を愛していて、とてつもなく映画から愛された人たちの作品なのだということがひしひしと伝わってきた。
悔しいなと思いながらエンドロールを眺めていたら、知らない間に泣いてしまっていた。
−高橋名月(映画監督)